私を孤独から救ってくれたもの
はてなインターネット文学賞「わたしとインターネット」
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思えば、私にとって「インターネット」の存在はあまり良いものではなかった。
例えば、「仕事とインターネット」。
きっとインターネットが無い時代は会社を出たら仕事から解放されたのではないだろうか(その分残業は多かったと思うが)。一人一台スマホを持つのが当たり前になってから社会人になった私は、入社した時から退社した後も仕事の連絡を見るのが癖になってしまった。
それは働き方改革が浸透する前のことだった。まだ社会人になりたての私は、仕事大好き上司からの昼夜を問わないメール攻撃に疲弊していた。(もちろん連絡の原因は私だったこともあったが)
いつも「スマホ・パソコンさえ無ければ、いつ連絡が来るかと毎日ドキドキして過ごすこともないのに。」と思っていた。インターネットと常に強制的に隣り合わせで無ければいないことが嫌だったのだろう。
例えば、「人間関係とインターネット」。
インターネットがない時代は家に帰れば家族との時間、自分の時間だった。携帯を持つのが当たり前になってからは、今日会った友達・彼氏と帰ってからも連絡をとっていた。
小学生の時はパソコンで、携帯を持つようになった中学生からはガラケーやスマホで、常に友達と繋がっていた。もちろん楽しくもあるのだが、「仲間外れにされないよう」に加わっている感じもあった。mixiの日記のコメント数を気にしたり、twitterで誰かが反応してくれそうなことを必死に呟いてみたり、LINEの既読をいつ付けるかを気にしたり。
今思えば、「いつでも繋がれる」ことが嬉しくもありながら、「いつでも繋がれてしまう」ことに窮屈さを感じていた。
色々あって、やっと最近、インターネットとの距離感がちょうど良い。
きっかけは出産。
産休・育休で、仕事のメールや電話を気にすることがなくなった。
子供と過ごす時間を大事にしたくて、子供が起きている時は極力スマホを見ないようにしている。
今度は「孤独」を感じるようになった。
平日の日中は子供と2人きり、コロナで実家の家族とも友達とも気軽に会えない日々。
スーパーのレジでしか夫以外の大人と話さない日も普通にある。
インターネットで人と繋がる時間は、私にとって「社会とつながる大事な時間」になった。
私はインターネットで「繋がる」時間を欲するようになった。
「子供の寝ている時間のみ」と決め、妊娠中に始めたまま放置していたブログを再開した。
同じくらいの月齢の子供がいるパパさん・ママさんのブログを読んだり、自分の記事に反応してくれるブロガーさん達がいることが嬉しかった。
まだ話せない0歳児とほぼ毎日2人きりの生活は語彙を失う一方だ。けれど、ブログを書くことで定期的に自分の気持ちを言葉にすることが出来るようになった。
0歳児とほぼ2人きりの生活はストレスが溜まることもある。けれど、同じようなパパさんママさんの育児ブログを読むと、同じ悩みを持っている人がいて気持ちが落ち着いたり、育児がより楽しく感じられるようになった。
インターネットは私を「孤独から救ってくれたもの」だ。
今後も心地よい距離を保っていきたい。
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今まであまり個人的な気持ちは記事にしていなかったのですが、今日は「お題」ということで書いてみました。
前から読んでくださっている方も、つい最近読者になってくださった方もありがとうございます。
PV数が伸びたり、皆様のスターが付くたび、いつも喜んでいます。
また、同じパパさんママさんのブログを読むのもとても励みになっています。
今回はちょっとクサい文章になってしまいました。
これからもよろしくお願いします。